日本拳法連盟 青葉拳友会
by dohi-column
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拳(コブシ)と拳(ケン)の違い 

 日本拳法は拳(コブシ)の法と書きます。
実戦での突きや打ち技攻撃には、正確な握りのコブシが大切です。
そのコブシを正拳の直突きで拳座を突き鍛える事によって、
偉力が加わり始めて拳(コブシ)が拳(ケン)に変わります。
野球のボールに例えると「コブシ」は軟球で「ケン」が硬球と云う事になります。
自ずと相手に与える衝撃力の差がわかると思います。

 高段者が下級者に対して防具稽古をつける時、下級者の面部を強く突くと、
打撃痛で恐怖心を持つことがあり、その後の防具稽古を避けたがり、
上達が遅れる事があります。そのような事を防ぐために、初心者に対しては、
突く瞬間に手の握りを軟球である「拳( コブシ)」状態に戻し、
相手に対する衝撃を緩和させる必要があります。
高段の者には相手によって手の握り方を程よく調整することも
技術の一つとして求められるのです。

 闘犬の世界で「咬し犬」の話を聞いた事があります。
若い内は犬歯が鋭く敵を倒す力があり横綱を張った闘犬でも、
年を取ると犬歯が丸くなり、殺傷力が弱くなる為に引退を余儀なくされます。
しかし依然として闘争心と闘うテクニックは身に付いている上に、
相手を傷つけにくい事から、若い闘犬の訓練相手と重用されるそうです。
元横綱のテクニックを学ぶことが、より強い闘犬として成長する
近道とも云えるのでしょう。それはどこか我々の世界と似ています。
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# by dohi-column | 2007-02-28 00:00

挨拶は心のキャッチボール

 私は、初対面の人と挨拶を交わした時、相手がどのような挨拶を返したかで、
相手の人柄を垣間見たような気がする事が有ります。

 挨拶は、野球の基本練習であるキャッチボールと似ています。
キャッチボールは、相手が捕りやすい箇所、つまり相手の胸元をめがけて
ボールを投げ、受け取った者は同じように正確に投げ返して、出来るだけ
長時間ボールを投げ合う事を目的としています。

 見た目には単純な訓練の様に見えますが、投げた方向や、
相手から飛んできた数々のボールも力加減によって、捕った時のグローブの中の
手の感触が微妙に違い、重い球もあれば軽い球も有り、その事で投げ返す球筋が
自ずと違ってきます。

 挨拶も、こちらの頭の下げ方や、かけた言葉の内容によって相手も返す言葉が違います。
この点が良く似ている所以です。伝えるのが良い球であるか悪い球であるか、
誠実な言葉や動作であるか不誠実かの違いです。

 挨拶は、相手の胸元をめがけ全力投球する時と同じように、心を込めて誠実に行い、
人に先立って模範を示すことで、自ずと他人の評価が上がるものです。

 まずは実行を。
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# by dohi-column | 2007-01-31 00:00

日本拳法の動きと文化的背景

武道の醍醐味は、柔より剛を制し、小より大を制する所にあります。
しかし現代の格闘技はスポーツ化に移行し、体重別に分けて競技化されている為に、
小柄な選手が大形の選手を破る光景を見る事があまりなくなってきました。

 その点、体重別のない日本拳法の試合においては、そのような光景を
よく目にする事が出来ます。

 特に今年11月に開催された日本拳法連盟主催の国際選抜選手権大会に於いて、
163cm・63kgと小柄な高野選手(中央大学3年・参段)が、
その体格的なハンデをものとず、大形選手を次々に破って見事優勝を飾ったことは、
記憶に新しく、快挙と云えましょう。

 それとは対照的に、フランス・イタリア・メキシコなどから参加した選手は、
骨格がガッシリしていて体形的に恵まれているにも拘わらず、その殆どが1回戦で
姿を消していました。そんな彼らは一様に、小柄な 高野選手が優勝できたことに
驚きと関心を示していました。

 そこで、フランスやイタリアの選手に随行してきた指導者たちに、なぜ体力的に
有利な海外の選手が同大会で入賞する事が稀なのか、理由について話を致しました。

 その理由とは、まず日本文化の成り立ちに遡ります。

 日本人は長年農業を営んできた民族の為か、西洋人に比べ小柄で尚且つ姿勢も
猫背で悪く、対照的な体形をしています。本来日本人は格闘技やスポーツには
向いていない体形ではないかと思われます。しかし、そうであるが故に先人たちは
知恵を絞って日本人の身体機能に適合する技や競技を考案してきたのです。
それは、体力の消耗をできるだけ少なくし、相手を一発で仕留める闘い方です。

 その為には、まず「力を溜める技術」を身につける必要があります。
徐々にに呼吸を介在させ、相手のスキを見つけ一気に敏速な足捌きを以って、
気合と共に攻撃を挑みます。そこで一番大切なことは、自分が最も有利に
攻防できる相手との間合いを掴むことです。

 日本文化は古来より「間」に対し趣を置いています。
それは伝統芸能等だけでなく、格闘技にも多大な影響を与えてきたのです。
そのことは日本拳法はもちろん、相撲・剣道・柔道などの日本古来の多くの
格闘技において見ることができます。また、伝統芸能である能狂言や
日本舞踊の下半身の動きなどは、格闘技にも共通するところが多く、
その動作は摺り足で表されています。

 大まかに比較すると、日本が「間」の文化であるのに対し、
海外は「リズム」の文化と言えるのではないでしょうか。
音楽やダンスなどはもちろんのこと、ボクシングやフェンシングなどの格闘技も、
いわばリズム表現です。

 そのことは、日本の勝負法が一本勝負または三本勝負で決める事が多いのに対して、
ボクシングなどは3分間などのラウンド制・KO制で勝敗を決するところにも
表れています。

 日本式の勝負法で有利な戦い方は、無駄な動きを省き、相手の一瞬の隙を
狙って攻めるいわば省エネタイプの戦い方です。その点ボクシングなどでは、
リズムと共に手数を多く出して打ち合い、その攻防の中で相手を倒す戦い方になります。
ボクシングでは練習でも、3つ打たれたら1つ打ち返すリズムで行ったりします。

 もちろん、日本拳法においてもリズムは大事な要素ですし、ボクシングにおいても
無駄な力を入れず相手の隙を突くことが大事ですが、文化の違いによって、
主な趣が違うのです。
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# by dohi-column | 2006-12-31 00:00